1 研究主題
「思考力」とは、これらの段階を通し、児童が自らの課題を追求していく上で、言語を用いて思考の筋道を明らかにし、それを生かして新しい考えを創り出していく力ととらえる。したがってこれら「思考」したことを表現する「言語活動」の充実を図っていくことが、必要不可欠である。なお、本校における言語活動には、様々な表現活動を含めて言語活動とする。
本校では研究主題にある「思考」の深まりを次のように考える。
| 考えを伝えあうことで、自分の考えや集団の考えを深めることができる子 |
| 第一段階・・・事実等を正確に理解し表現するとともに、それを他者にわかりやすく伝える。 |
| 第二段階・・・事実等の関係を解釈・判断したことを書き表したり、他者に伝えたりする。 |
| 第三段階・・・互いの考えを伝えあうことで、自分の考えや集団の考えを発展させる。 |
この「思考」の深まりの段階に合わせ、次のような言語活動を充実させていく。
(3) 本校の教育目標から
子どもの思考力を高める言語活動のあり方
−生活科・社会科・理科の学習を通して−
言語を用いて筋道を明らかにしながら、思考を高めていくことを目指して取り組む。
| 第一段階・・・事実の把握 |
| ・事実を把握する |
| 第二段階・・・関係判断 |
| ・「比較」「対比」「分類」「原因や背景を探る」「類推」「想像」「敷衍」「仮定」「帰納」「演繹」等の思考の操作を通して考える。 |
| 第三段階・・・概念の構成 |
| ・第二段階までの思考してきた事柄を組織的・系統的にまとめる。 |
本校においては平成12年度から、総合的な学習の時間において「子どもが生き生きと参加する生活科・総合的な学習」を目指して研究に取り組んできた。その成果として、自分の課題に対して様々な情報を集め、解決に向けて取り組むことができるようになってきている。また本校の児童は、新しいことに対する興味・関心が強く、学習意欲も高い。さらに学習をするための基本的知識・技能の習得もできている。
しかし課題について解決するだけで深めようとしない面も見られる。また、主体的な学びが弱く、友達の意見に流されてしまう傾向もみられる。つまり、わかることに満足してしまい、学びが広まらず、互いに学び合い、深め合おうとする意識が薄い。
このように基礎的な知識・技能は高いものの、思考力・判断力が他に比べて弱いことが見受けられる。そこで、学習場面の中で、目的的・計画的に「考える」ということを取り入れた学習場面を作り、さらにそれを言語活動を通して表現させることで、児童の思考を深めていくことをねらう。
(2) 研究の経過と児童の実態から
平成20年3月に公示された新学習指導要領では、次代を担う子どもたちには幅広い知識と柔軟な思考力に基づいて判断することや、他者と切磋琢磨しつつ異なる文化や歴史に立脚する人々との共存を図ることなど、変化に対応する能力や資質が一層求められている。そしてこの改訂に当たって充実すべき重要事項の第1として言語活動の充実を挙げ、各教科を貫く重要な視点として示した。各教科において思考力、判断力、表現力を育成する観点から、基礎的・基本的な知識及び技能の活用を図る学習活動を重視するとともに、言語環境を整え、言語活動の充実を図ることに配慮することが求められている。
学習活動の基盤となるものは、広い意味での言語活動であり、言語を通して学習活動を充実することにより「思考力・判断力・表現力等」の育成が効果的に図られる。
よって本校では、児童の思考力を高めることをめざし、それを支える言語活動のありかたを追究していく。
(1) 時代の要請から
本校では学校教育目標として「よく学び 豊かな心をもち たくましく生きる児童の育成」を掲げている。
研究主題である「子どもの思考力を高める表現活動のあり方」「子供の思考力を高める言語活動のあり方」に取り組むことによって、自ら学び、主体的に思考・判断・表現し、よりよく問題解決する資質や能力を育成し、学校教育目標や学校経営方針にある「自ら学び、自ら考える主体的な学習」の具現化を図りたい。